--/--/-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2010/02/24 (水)

亡き王者達の回廊

凄いの、見た。
ハンティングトロフィーというのだっけ。あればっかり、飾って有る回廊。

狩った動物の頭部だけを飾っておくって、本当に有るんだな。本物、初めて見た。
生きている内はさぞ美しい姿だったんだろうに。
雄大な角も麗しい鬣も、今じゃすっかり埃を被って薄汚れてる。

だから、今日はずっとあの場所の掃除をしてた。
手入れの仕方なんて知らないけど。
昔、相棒にしていた手順を踏んで、埃を落として毛を梳く内に、
段々と愛着が湧いてきてさ、終いには彼等が未だ生きてるように思えたりして。
あの、嘗ての王者達は一体どんな世界を見ていたんだろうな。
硝子の目玉を覗き込んでも何も見えやしないけど。
だけど、ねえ。
あれが、みんな、夜中に言葉を交わしていたら面白いと思わない。
そしたらめろも、是非とも会話に混ぜていただくのに。……嘘だよ。ただの戯れ。

そうだ。報告。
このお屋敷、めろが貰う事にした。
葡萄茶天鵞絨の椅子だけじゃなくて、このお屋敷、全部。
誰も構いやしないだろう。例え構ったとしても、返さないけど。
住めるようになるくらい綺麗に掃除するから、そしたら、茶会でも開こう。
青天井の中庭も有る。
枯れているけど、飾りにするだけでも充分の、半分崩れた白い彫像が目印。
あそこに机と椅子を引っ張り出してさ。めろが紅茶を淹れるから。
茶菓子の準備はお任せするよ。小さくて見目麗しいやつが良い。

……そういえば。掃除の邪魔になるからって脱いでた気に入りのピンヒール、
何処に置いておいたかな。いい加減、足が冷たい。
…………。
君、道理で何時もより小さいと思ったって、顔に書いて有る。
嘘だよ、嘘。冗談だ。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。