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2014/11/23 (日)

追い付けぬ星に祈る


■追い付けぬ星に祈る


棘満ちる少し前の斧都と赤い娘とサーカスの団長


― メロルーシャ。
ひとつ大切なお願いがあるんだ。
これから君が会う “女の子” の話はきちんと聞く事。
良いかい、その子はとっても大切だからね。いくら急いでいても邪険にしてはいけないよ。
団長からのお願い。約束、守れるかな?


― ガキの扱いをしないでくれる。
要は、慌てるなってことでしょう。そのくらい、大丈夫に決まってる。


― ……そうか。そうだね。心配は要らないね。気を付けて行きなさい。


◇◇◇


そうだ、あれから、本当に
二人の女の子に会った。

《赤い女の子》
新しく作って貰っていた、炎みたいに真っ赤な舞台衣装の色に似ていた。

《金色の女の子》
こどものライオンと家出したときに見た冬の夕暮れ。
穏やかに眩しくて、全てのものの輪郭をやわらかく彩る、あのお空。
この世のものでは無いと思った、あれと同じ色の子。

彼女の瞳に迷子の未来が見えた事、道案内をしたら瞳の景色が変わった事。
いま思えば、あれが初めて見えたエンディング。


女の子の話をきちんと聞きなさい。
さいごに、さいごに、団長が言ったこと。

2014/11/09 (日)

ぼくら遠くで縺れ合う


■ぼくら遠くで縺れ合う


棘満ちる少し前の斧都、赤い娘


御前、御前、御前ッ
何処から其れを盗って来た、其の、赤い衣装。仕立屋の所に有る筈なのに
返せよ、返せ!今すぐに!其れは、おれのだ!

言っておくが、おれは暴力的だよ
目玉両方引っ張り出されたい。それとも、細い脚を反対側に曲げようか
《其れ》 を返せばイタイ事はしないのだから

調度良い言い訳、出来るものならしてみなさいよ
なあ、おい、何か言ったらどう
それとも、おしゃべりする口も持って居ないの

……お願いだから 《其れ》 くらいは返してよ


思いがけず優しい手に頭を撫でられた感触と
墨色の街に似付かないほど涼やかな声が聞こえた
蝋燭の灯が消える様にゆっくりと、記憶は暗転



( わたしは、待っています )


2014/11/09 (日)

濁り出す魔法


■濁り出す魔法


サーカス舞台の裏側、怖い噂を知ってるか。


骨のサーカス、お金の無い子供はチケット無しでもショウを見る事出来たでしょう。
ねえ、よくよく考えて。
食べる物ぎりぎり、団長の財布は火の輪潜りのあのサーカス、
一体何処にそんな余裕が有ったのかしら。

子供の頃だし只の違和感、曖昧な事なのだけど。
ショウを見に来たこどもの数と、帰っていくこどもの数、毎回だいたい違っていたよ。
おおかた途中で帰って仕舞ったんだろうと思って居たけど。
ねえ、もしかしてそうじゃなかったら、どうしよう。
(こどもはどこかに連れて行かれたのだとしたら、どうしよう)

話は変わるが団長が今のメロルーシャくらいの歳の頃、
どうやらあんまり良くない仕事をしていたらしい。
それがねえ、奴隷商人の片棒。子供の売り買いの、手伝い。

時々、ウチにえらく胡散臭い商人が来ていただろう。
グー、あの商人に目を付けられていたの、知っていた。
人懐こくて、あの辺りの子供の中じゃ珍しい色をしていたから。

珍しい色の子供は狙われるんだ。
穏やかで従順な子なら、尚更。
趣味の悪い金持ち、泥まみれの仕事。
裏側では幾ら有っても手が足りない。


あの気持ち悪い目。思い出しただけでも怖気が走る。
めろは、めろは。ねえ。いつ御前が連れて行かれるんじゃ無いかと恐ろしかった。

2014/10/26 (日)

世界革命阻止戦後のふたり


(血気盛んな泣き虫弟分とバイオレンス姉貴分、それぞれの思う事)
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